PC壊れてしまって、買い替えやら何やらをしていたらだいぶ公開が遅れてしまった。というわけで・・・
イースVIII -Lacrimosa of DANA- PS4版をトロコンしました。
総プレイ時間は80時間。1周目ネタバレなしでHARDやって、2周目は引き継ぎありNIGHTMAREで。インフィニティモードにはしなかった。
◆総合評価
アクションの爽快感、MAP探索の面白さ、秀逸な音楽とイースシリーズの良さを残しつつ、過去作品から正当に進化。良作。特にダーナを好きになれたなら神作品。3D化してからのイースをどれか1作品でも楽しめた人は今からでも必ずプレイするべき。ストーリーのボリュームは過去最高。収集要素などやり込み要素もあるが、内容的には普通。
詳しく説明。
・ストーリーや世界観
これまでのイースに近い。いつものように漂流して辿り着いた無人島を探索していって、そこに隠された謎を解き明かしていくイース的にも王道な筋書き。
というかいきなりメイン行きますか。このゲーム、何よりもダーナ。
この作品の魅力の半分はダーナと言っても過言じゃない。すなわちダーナはイース8のバファリン。お前が一番、アンタが大将。なのでダーナを好きになれるかどうかでイース8の評価はだいぶ変わるかも。自分はダーナかなり好きになれたので相当楽しめました。ダーナはマジで神。いや実際ラストで神になるんだけど。
どのルートでもダーナは連れて帰れず女神になるので、救いはないんですか!?って言ってる人多かったし俺も言ったけど、終わってみればこういう結末は普通にアリだと思った。気持ちの良い喪失感を感じたというか。
以下ストーリーの感想、というか気になった点。
・ラクリモサのスケールがデカい割にストーリーで取り上げられている時間が短い
現代のラクリモサが発動すると人類が滅ぶんだけど、それにしてはいきなり出てきていきなり解決したな感が。というか、アドル側のモチベーションがラクリモサを止めるというよりダーナを助けるというところに重きを置いているような描き方なんですよね。実は人類滅亡の危機なんですけど。漂流村のNPCはともかく、アドル達メインキャラですら「(人類を淘汰する…?何言ってんだコイツ頭おかしいんか)ラクリモサとかいうのちょっとヤベーけど、ダーナも困ってるしなんとかしてやろうぜ!」みたいなノリになっちゃってるような。え本当にそれでいいの?ってなってちょっと笑った。
漂流村のNPCなんて、船の設計図を入手してオケアノス倒したらさっさと船作って帰ろうず!?ってなってるはずなのに、アドル達がセレンの園とか探検してるのを素直に待ってるという不思議な状態にいるので、「脱出できるけどまだ島に留まるべき理由」みたいなのがもう少しストーリー内で語られて、登場人物の共通認識になってると良かったかな。なんなら進化の護り人が漂流村に現れるくらいしても良かったんじゃないのかな?と。
・大地神マイアの意図がよく分からない
エタニアが滅びた根本的な原因って「大地神マイアが退屈を紛らわせるために設定した選択と淘汰のシステムが(何故か)発動したから」ってことでいいんですよね?
ラクリモサが発動したのは何故?というのは置いといて、エピローグで突然出てきていきなりあんな事言われたら普通に怒ると思う。そんな適当な理由で種を滅ぼされたらたまったもんじゃないでしょ。まあだからこそ進化の護り人のモヤモヤ想念があったり、ダーナも進化の女神に昇華したんだと思うけど、自分には納得しづらかった。ちなみに自分はあそこで魔界塔士SaGa1を思い浮かべて、もしかしてマイアと戦うのか?と思った。割とマイアラスボスの線はあったと思うんだけどな~、別作品でいずれ戦うことになったりはするのかもしれないけど。
ついでにこのラクリモサ、発動した理由は謎。同じ種が栄え続けると歪みが蓄積する…みたいな事を言ってたような?エタニア文明そんなに繁栄してましたっけ?それとも一定時間経ったらってこと?もはやランダム抜き打ちでーすとかの方が納得できたりして・・・
リトルパロがマイアになるのはさらに謎、というかもはや意味不明の領域。やっぱアドルの味方なんじゃんウッチャンナンチャンだったら売り場に留まるじゃん(塩)(DJMIX)(母)
…って具合に色々謎な状態のまま、最後には記憶を戻してくれたり、はじまりの命に会うためのゲート開いてくれたり、結局何がしたいのかよく分からなかった。神様のやりたい事なんて分かりませんよって言われたら終わりだけど。
・リコッタは結局なんでセイレン島にいたんだっけ?
これについてタナトスが何か喋ってたような気がするけどたぶん気のせい。今後再登場しそうだし理由が分かるかも?てかダーナは記憶を取り戻してあげたりするのに、リコッタはタナトス見つけたら後は特に何もないの草
ゲーム的なところで言うと、ED分岐はもうちょっと条件厳しくても良かったんじゃないかなと。攻略を一切見なくても、普通にプレイしてたらまず真ENDに到達する。めちゃくちゃ頑張って真ENDに辿り着いた上で、ダーナの別れのセリフを聞けたらおじさん達も全員泣いたんじゃないかな。これがおじさんのラクリモサだ!(ドヒャ~)ってね。
あ、エピローグで船乗って帰るだけかと思いきや真ルートだと実はまだ終わりじゃなくて、ダンジョンあって最後のボスが出てくるあの一連の演出は燃えた。はじまりの命って何!?なんでドラゴンの格好してんの!?とか色々疑問はあったけど、背景クソカッコよかったしダーナに会えるなら何でもいいやみたいになってたので良かった。こういうアンコール演出自体は他のゲームでもたまに見るけど、エピローグって名言されているところでダンジョンとボスが出てくるのは経験がなかったので興奮しました。
・キャラクター
前述の通り、ダーナが本当に神。
イース8の釣り、ミニゲームとしては普通だけどダーナが可愛すぎるので無限にできる。
ゲームを1回クリアするとパーティー人数を3人未満に減らせるので、ダーナだけにして色々歩き回るのが楽しい。
落ち込んだ表情も良い。
ちゃんと過去も描かれて、最後の一枚絵まで用意されているので満足でした。スタッフの愛をひしひしと感じられました。
逆に他のキャラは少し掘り下げが弱いかなという印象。でも、ダーナが掘り下げられていればいっか!という気持ちはある。あとは、ダーナ以外全員旅行者なので、いずれまた会うでしょうってことで今後の作品でなんかあったらいいな。
・ゲームシステム
ゲームの大きな部分を占める島の探索については、地図から移動できるファストトラベルシステムと超爆速ロードのおかげでほぼストレスなし。徐々に行けるところが増えていくという探索系ARPGの面白さと快適性を両立しているのはすごい。ストレスを感じたのは沼の底の宝箱回収する時ぐらいかな。PS4で追加された夜の探索も良かった。もうちょっと種類あっても良かったかも?
2周目も地図引き継ぎや演出スキップ機能でサクサクで良好。演出スキップ機能はR2押してる間だけ有効になる神仕様の上に1周目からガンガン使えるので、ドアがノロノロ開くシーンとかエレベーターがフワーン…………って起動してウィ〜〜〜ン…………みたいな演出でも好きな時に飛ばせて本当に快適だった。たとえ数秒の演出だろうと、ユーザーに飛ばす選択肢を与えてくれるのは本当に素晴らしいですね。不要な演出をプレイヤーに押し付けてる全メーカーに見習ってほしい。
戦闘システムはフラッシュムーブ・フラッシュガードが面白いし、難易度バランスも良い感じ。回復アイテムが豊富なので、ボス戦は昔の死に覚えゲーからはやっぱり変わったかな。ただ、HARDだと基本2,3発攻撃を喰らったら死ぬぐらいのバランスなので、結局それなりに苦戦します。ヘタに背伸びして上の難易度に手を出すと本当にアイテムゴリ押しになってしまうので、慣れないうちに1週目NIGHTMAREとかやると割としんどいかと。(ゲームスタート時に難易度選択を間違えてもゲーム中に変えられます)
操作感は概ね良好なんだけど、変な所にいる敵にターゲットロックされてカメラが変な方向を向いてしまうことが結構あって、ここをもうちょっとスマートにしてくれたらと思った。9だとカメラ設定が細かく増えてるけど、それでも完璧に解決とまではいかなかった。特に足場の上とか下にいる、視界に入ってない敵にロックできちゃうのが良くなかった。
迎撃戦は、考えは面白いんだけどあまり戦略性がないのと、ストーリーの良いところで挟まるので何だかんだテンポ悪くしてたかも。参加は任意です!っていうけど、じゃあいっか!とはならんでしょやっぱり。迎撃戦そのものもWAVE間のテンポ悪いし。これは9で改善した部分があるので続きはそっちで。
制圧戦は大ダメージをドカドカ出せて気持ちよかったから、迎撃戦よりは楽しかったかな…が、点数付けのシステムがお粗末。早くクリアしすぎると点数が足りなくなって評価が下がるという摩訶不思議仕様・・・ここも9では改善されました。
あとはめちゃくちゃ細かいオタッキーポイントだけど、DLC衣装がラクシャしかないのは何で??ダーナの衣装欲しかったゆ~。ふにゅ~。
・BGM
全体的に素晴らしい。流石は日本ファルコム。
Ys VIII -Lacrimosa of DANA- OST - Crimson Fighter
一番好きな曲聞かれたらCrimson Fighterって答えると思う、俺がイースのボス曲に求めているものはコレ。
Ys VIII -Lacrimosa of DANA- OST - Gens d'Armes
ストーリーのちょうど転換点にあたるジャンダルムのBGMもカッコよさレベル...鬼。まずジャンダルム自体が良ダンジョンで、MAP長いけど面倒な仕掛けもなく飽きないし、その時点では倒せない古代種がウヨウヨいるせいで緊張感もありつつここを抜けた先に何があるんだというワクワク感がある中でこのBGMはそのまま踊り出すでしょ。みんなで踊ろう。
Ys VIII -Lacrimosa of DANA- OST - Great Plains: Pan-Gaia
パンガイア平原も秀逸。物語半分終わって、ここから後半戦ですよ感が良く出てる。
Ys VIII -Lacrimosa of DANA- OST: Append Music Collection - Vanishing Trail
あとは隠しダンジョン。これがそこそこびっくりして、気付きがあった。んで隠しダンジョンとか、製作者とプレイヤーのあれこれとか、ちょっとメガネ弄ろうかなと思ったんだけど書いてみたら長くなりすぎたのでやめました。「ほどよくメタ」な雰囲気がぴったりとでも言っておきましょうか。曲名もいいよね~
↑きもくね
他にはエタニアとかダーナ関連のBGMも良かった。ラスダン時の漂流村のBGMだけパッとしなかったのでもうちょっと士気が上がる感じのにして欲しかった。
だいたいこんな感じですかね。
ここ数年やったJRPGといえばテイルズぐらいだったので刺激的でした。
何だかんだやりたくなるんですよね、JRPG。
何だかんだやりたくなってやったゲームにしては大当たりでした。というか、9の前にまず8をやるかってなったのが正解だった。皆さんもイース9をやるならまずは8からやりましょう。